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開幕したばかりの全日本選手権フォーミュラ・ニッポンは、戦いの場を鈴鹿サーキットへ移し、 早くも第2戦を迎える。開幕戦では昨年に引き続きIMPUL勢が速く、決勝でもブノワ・トレルイエ、 松田次生が1-2フィニッシュを飾った。しかし、決勝後スキッドブロックの規定違反をとられて失格となったものの、 フォーミュラ・ニッポン2戦目のルーキー、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが松田を 最後の最後まで追いかけるという緊迫した展開にもなった。 2週間の短いインターバルで開催される第2戦は果たしてどのような展開になるのだろうか。

 今季のフォーミュラ・ニッポンは、イベントによってレース距離に変化をもたせ、 同じサーキットでもレース距離に応じてチームには異なる戦略を問うことになっている。 第2戦の鈴鹿での決勝レース距離はスプリントの250km、開幕戦の300km弱に比較すると2割近くも走行距離が短い。 当然、この走行距離は決勝の戦略に大きな影響を及ぼす。

 300km弱を走らねばならなかった開幕戦の富士では、レースのちょうど半ばに給油とタイヤ交換のピットインが行なわれた。 しかし現在のフォーミュラ・ニッポンのマシンならば、250kmのレースを無給油で走りきれる。 シリーズ第2戦でまず考えられるのは、スタートからフィニッシュまでピットストップを行なわず一気に走りきる作戦だ。 ピット戦略で順位を入れ替えることができないとなれば、スターティンググリッドがいつにも増して重要だ。 土曜日に行なわれる公式予選は開幕戦にも増して激しい戦いになるだろう。

 ただし、全チームがノーピット作戦を採るとは限らない。開幕戦では150km走ったところでタイヤを交換できた。 しかし第2戦をピットインなしでフィニッシュしようとすればスタート時に装着したタイヤで250km、 開幕戦に比較すると1.7倍の距離を走らなければならなくなるのだ。タイヤにかける負担にもよるが、 レース終盤にはタイヤのグリップダウンが生じラップタイムが低下することも考えられる。

 そのスキを突いて、タイヤ交換のみのピットストップを行うチームが出てくる可能性もある。 展開次第ではレース終盤の大逆転も考えられるのだ。このあたりの戦略は決勝日朝の ウォームアップでタイヤ交換の練習をどれだけ真剣にしているかをチェックすれば観客席から予想することもできそうだ。

 また、各ドライバーのタイヤの使い方がうまさによっても戦略は変わってくるに違いない。 前回、好位置につけながらトラブルに泣いた巧者本山哲は、タイヤとマシンを知り尽くしたドライバーだ。 一方、開幕戦の隠れたヒーローになったオリベイラは、まだマシンに慣れてはいない。勝敗の行方は最後の最後までわからない。

 ホンダエンジン勢にとってはホームグラウンドの鈴鹿サーキット、富士で3位入賞を果たしたロイック・デュバル、 トラブルで遅れた井出有治らもIMPUL勢に迫ってくることだろう。開幕戦の結果を見るとわかるように300kmを走って 優勝のトレルイエから6位のミハエル・クルムまでの差はわずか1分。3位のデュバルから11位の荒聖治までの 9選手も1分の間にフィニッシュをしている。今年のフォーミュラ・ニッポンでも、 ほんのわずかのミスで順位が大きく入れ替わるデッドヒートが繰り広げられている。 しかも第2戦の開催される鈴鹿は日本随一のテクニカルコース。そこで行なわれるスプリントレースは 一瞬たりとも目を離せない大激戦になることだろう。2年連続シリーズチャンピオンを目指して好スタートを切ったトレルイエも容易には連勝を許されない。


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